県議会質問

公契約条例の制定について

民主党・県政クラブ県議団の原中であります。質問に入る前に、東北大震災被災3年目を迎え、震災復興がより進むよう、尽力していく決意を述べたいと思います。

それでは通告に従い、政務調査に基づき一般質問を行います。

今回の私の一般質問は「公契約条例」の制定についてであります。

これまで、公共事業については、国会論戦などに象徴されるように、そのあり方を巡って様々な論議が行われてきました。

国が実施するダム、港湾、空港、道路などの大型公共事業をはじめ、地方自治体が発注する公共事業においても、その必要性、費用対効果が問われており、県民・市民の関心が高いのも事実です。

1990年代以降、なかでもバブル崩壊以降、その見直しに向けて活発な論議が展開されるなかで、公共事業費は大きく削減されてきました。

特に、平成13年4月に誕生した小泉内閣によって社会資本整備の在り方について改革を進めるということで、公共事業は一気に右肩下がりとなり、平成24年度の国土交通省・公共事業関係予算については4兆5,734億円となり、平成13年度当初予算約9.4兆円に比べ、約48%にまで下がっています。

なお、平成21年の政権交代後も、公共事業関係費の削減は続けられ、平成23年度当初では約5.0兆円、21年度当初予算と単純に比較すると約30%の減であり、いわゆる一括交付金化分を23年度当初に加えて比較しても、約22%の減となっています。

こうした国ベースの公共事業関係費の削減は、当然、各地方自治体にも影響し、地域における公共事業関係費も大きく削減されてきました。

ただし、本県においては国の公共事業関係費の削減、いわゆる補助事業費の削減が続く中で、それを補完する形で単独事業費を増加し、総額で公共事業費を維持してきました。

話しを戻しますが、こうした公共事業費の削減、抑制を反映し、全国の建設業者数については、平成20年度末では約51万業者となり、ピーク時の平成11年度末と比較して15%減となっています。

こうした業界の状況を反映し、本年の3月1日、総務省統計局が発表した「労働力調査平成25年1月分結果」によれば、主な産業別労働者数のうち、建設業就業者数は約498万人で、ピーク時の平成9年の685万人の72.7%、実に27.3%の減となっています。これは、建設業者数の減少に加え、各社が大規模なリストラ策を講じてきたということを物語っています。

また、昨年、平成24年3月26日に国交省・農水省が公表した「平成24年度の公共工事設計労務単価」、いわゆる二省協定賃金ですが、これによると、公共工事設計労務単価の全国平均の推移では、単価の公表を始めた平成9年度の2万3,295円をピークに平成20年度まで下落を続けており、21年度は前年度と同水準でしたが、平成22年度、23年度は2年連続のマイナスとなっています。

このような調査結果からも判るように、公共工事の減少、受注競争の激化から、建設業は著しい供給過剰構造となっており、とりわけ地方の中堅・中小建設業の経営はきわめて深刻な状況になっています。

今日の公共事業の競争入札については、仕事確保の為、多少赤字でも落札してしまおうということで、安価な金額での落札が多くなり、そのことで中堅・中小建設業の経営はきわめて深刻な状況に陥っています。

こうした建設業者の経営の悪化が、そこで働く建設労働者の労務単価、いわゆる賃金にも影響し、このことが結果的に可処分所得の減少をもたらし、地域経済の停滞を引き起こしています。 

公共事業は、「安ければいい」と言う時代が続きました。建設業は、日本のGDPの14%にあたり、全労働者の約1割を占めています。今後、受注の最低価格の改正、適正価格を決めなければ建設産業自体だけでなく、地域経済にも大きな影響を与えます。

こうしたことから、県としては平成23年に、県発注工事の最低制限価格を引き上げており、このことは高く評価するものであります。