県議会質問

「県発注工事の前倒し発注について」

民主党・県政クラブ県議団の原中まさしです。

発言通告に従い、「県発注工事の前倒し発注について」質問致します。

質問にあたり、委員長ならびに理事のお取り計らいにより、新聞記事の持ち込みをさせて頂いております。まず、この記事の引用から入りたいと思います。

本年、1月31日付けの西日本新聞には「九州の入札不調急増」という記事があり、2月14日付けの読売新聞には「入札不成立 悩む自治体」という記事が、どちらも大きな扱いで載っていました。

これらを見ると、福岡県の発注する公共工事のうち、入札が成り立たない、いわゆる「不調」は、平成25年度で、県土整備部、建築都市部、農林水産部の公共事業3部を合わせ261件、対前年比2.37倍にも上っているとのことです。また、入札「不調」の割合は全体で6.8%にも上っていることも、明らかにされています。

そこで、まず質問に入る前に、委員会資料として、「平成24年度・平成25年度の建設工事の入札不調について」、あらかじめ資料要求しておりますので、委員長のお取り計らいをお願い致します。

それでは、まず、提出頂いた資料について、県土整備部、建築都市部それぞれに説明をお願いします。

質問に入ります。

① 配布された資料を見ますと、まず、平成24年度では不調率は低位であったものが、平成25年度を見てみますと、不調発生は前年を大きく上回っています。それは何故か、お答えください。

② 平成25年度は、上半期に前年度より多くの発注が行われていますが、前倒し発注とはどういうことか、お聞かせください。

③ 9月に急激に入札不調が増え、10月、11月、12月と高い率で続いています。その要因について両部の説明を求めます。

④ 基本的なことですが、なぜ前倒し発注を行ったのですか?

⑤ 経済対策、緊急雇用対策のために前倒し発注したということですが、前倒し発注したが、入札者がいない、契約できない、不調が増えるというのは、本来の目的、主旨のとおりになってないのではないでしょうか。

本当に経済対策、緊急雇用対策になっているのかどうか、見解をお聞かせ下さい。

業者にとってみれば、本来、入札が増えるということは、仕事が増えるということであり、有り難いことだと思うのですが、業者にとってみれば、前倒し発注により、配置予定技術者の配置問題など、入札したくても出来ない、仕事を取りたくてもできないということになっており、この前倒し発注というのは、業者にとって有り難い政策であるのかどうかということです。

年度が始まって、4月に最初の入札があり、その仕事を終えて、今度は夏場に7月とか8月にまた入札があり、そして、次は年末に仕事を取って、最後に年度末に仕事を取るというふうに、本来は年間を通じ、なべて仕事が取れるというのが業者にとっても、また、発注元の県側にとってもいいと思うのですが、そうはなっていない。

⑥ なぜそのような入札の在り方になってないのか、お聞かせください。

先程も申し上げましたが、前倒し執行は、業者にとって歓迎される施策なのかどうか、私は疑問に思うわけであります。

⑦ そこで、質問の最後に、建築都市部長、県土整備部長に要望を申し上げます。

今回の前倒し発注に対する執行部の答弁では、両部長もメンバーである「緊急雇用対策本部会議」ならびに「公共事業等施行対策連絡会議」で前倒し発注を決定したということですが、平成26年度につきましては、私がいま申し上げました様に、年間を通じ、なべて発注をおこなうように会議の中で発言、要請してください。

そして、要望の二つ目として、県発注公共事業の前倒し発注事務、さらに入札不調などが起こった際には、それに対応するために現場の県職員は超過勤務をはじめ、かなりの業務過多になっています。

そうした職員の業務超過を軽減するためにも、県発注公共工事の在り方、とりわけ前倒し発注について、見直しを求めたいと思います。

以上申し述べまして、質問を終わります。