民主党・県政クラブ県議団
「2012年度 第1回管内・管外視察」報告 その2

2021-06-10

②『次世代燃料電池産学連携研究センター』

経済産業省のイノベーション拠点立地支援事業(「技術の橋渡し拠点」整備事業)に 、九州大学が提案した「次世代燃料電池産学連携研究施設」が採択されました。この施設を拠点として九州大学と関連企業との緊密な産学携体制を構築することにより、災害時による電力供給の途絶にも強い大型分散電源として期待される次世代燃料電池の開発と早期実用化が図られています。

12-04-16 九大内:次世代燃料電池研究センター視察.jpg燃料電池は燃料を燃やさずに電気化学反応によって直接発電することが可能で、発生した熱も有効利用できる高効率な発電システムであり、震災後の電力不足が懸念される中、大型の分散型電源として大きく期待されています。

その中で、電解質にセラミックスなどの固体酸化物を用いる「固体酸化物形燃料電池(SOFC)」は、水素だけでなく多様な燃料から高効率で発電が可能で、またレアメタル不要という利点もあることから次世代燃料電池の本命となっています。しかし、SOFC の実用化には更なる耐久性・信頼性の確保や低コスト化が課題となっています。

12-04-16 九大内:水素自動車開発研究視察.jpgそのため、九州大学が有する世界最先端の基礎研究成果(世界最高性能の酸素イオン伝導体、水素イオン伝導体、世界初の耐久性データベース、金属超分散技術など)を活用し、海外の世界トップレベル研究者等との連携も含めた産学官の緊密な連携により、関連企業における共通的課題・個別課題等の迅速な解決が図られています。

大学の基礎研究から産業界の実用化までのシームレスな体制の構築により、次世代型燃料電池の創出と実用化が加速されています。

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