1.日程

(1)2月13日

①医療法人牧和会『牧病院』・『福岡県認知症医療センター』
②『福岡県70歳現役応援センター』

(2)2月14日

①社会福祉法人 福岡県厚生事業団『福岡県身体障害者リハビリテーションセンター』

2.視察報告

(1)医療法人牧和会『牧病院』

(以下、同病院ホームページから引用)

①「牧病院」の概要
牧病院玄関.png牧病院玄関最初の視察先は、筑紫野市にある『牧病院』でした。
『牧病院』は1963年、全開放型の精神科病院として設立されました。その後、統合失調症の陰性症状にターゲットを置いた活動療法が進められ、家族への治療的アプローチを主眼に置いた「家族教室」を治療の中心において地域の第一線の精神科病院として活動されています。

90年代以降、社会的にも大きな問題となりつつあった認知症の治療のため、1992年に「認知症治療病棟」を開設。1998年には、福岡県から「老人性認知症センター」に指定されました。

②『牧病院』の取り組み
認知症関連の老人性精神障害の治療や介護では「牧病院福岡県認知症医療センター」を中心に2つの方向で活動している。

1)認知症の地域医療への取り組み

筑紫医師会会員を対象に筑紫地区の自治体と共同事業として「ものわすれ相談事業」を実施。これは医師会員の中で認知症の地域医療に取り組もうという先生方に認知症の診断治療についての講演会に参加してもらい、一定の単位を取得された先生には筑紫医師会から「ものわすれ相談医」としての認定証を発行し、診療所名を医師会のHPに公開。各自治体はこれを受けて、「ものわすれ相談医」の周知に努める。

「牧病院」の「福岡県認知症医療センター」では、この事業の中で医師への講演や問題事例、鑑別診断などを中心にバックアップしている。

2)利用者の相談や治療・介護

利用者の相談や治療・介護においては、物忘れ外来から重度の認知症まで、グループホームや介護老人保健施設、デイケア、通所リハ、認知症治療病棟などをつかって幅広く対応している。認知症の患者さんの在宅生活を支援するために、退院支援パスを2012年から開始。

「ストレス関連疾患」では外来治療を中心に訪問看護やデイケア、心理カウンセリングを使いながら必要に応じて急性期治療病棟を使って短期の入院治療を実施している。

統合失調症関連では早期退院と長期在院者の社会復帰のためにデイケア、グループホーム ステップ、福祉ホーム、地域生活支援センターを外来や訪問看護ステーションを有機的に連携させ、安全に社会復帰ができるように取り組んでいる。統合失調症関連の患者さんの在宅生活を支援するために、退院支援パスを2012年から開始。

精神科救急では福岡県精神科救急システムの当番病院になっている。また、通院中のの利用者については24時間電話の相談を受け付けている。

これ以上の救急へのかかわりを行い続けていくには大幅なマンパワーの増加が必要になるので、残念ながら現在は見合わせています。

3)在宅支援

治療の基本は在宅で生活しながら治療が受けられること。在宅というのは入院以外のことで、施設も在宅に含まれる。ご本人の希望を大事にしながら、病気についての理解を深め、ご本人やご家族と必要な治療について検討していく中で、可能な限り在宅で治療を進めることを基本としている。

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