Ⅱ.視察報告

2.「沖縄県森林資源研究センター」

(1)施設概要

センター全景.jpgセンター全景

センター玄関にて.jpgセンター玄関にて

同センターは、1950年4月1日(昭和25年)琉球農林省が設置され、その管下に琉球林業試験場が小禄村(当時の米軍航空隊用地内)に創設されたことを開始とする。

その後、1957年1月10日(昭和32年)米軍からの立ち退き要請により、首里赤平町への移転となり、1966年(昭和41年)10月1日、現在の名護市名護知真嘉原3626番地へ移転となる。

また、2005年(平成17年)4月1日、沖縄県行政組織の一部改正により、林業試験場は農林水産部から企画部に移管。2006年(平成18年)4月1日、沖縄県行政組織の一部改正により「林業試験場」は森林資源研究センターと改称され、企画管理班及び育林・林産班が設置されている。

組織は、企画管理班(7人)、育林・林産班(4人)の、2班体制となっている。

同センターは、森林資源の持続的・多面的な活用に向け、研究開発の側面から貢献していくため、次の3つが基本方針として設定されている。

  • 森林資源の多面的な利活用と公益的機能の高度発揮を促進する研究開発の推進
  • 多様で高度な研究を推進するための大学・他研究機関との連携強化
  • 関係機関と連携した研究成果を普及するしくみの充実

(2)主な事業

森林の公益的機能を高め、地球温暖化等の環境保全や自然災害から県民の生命財産を守るための「森林機能研究」。

森林整備技術の高度化。具体的には、健全な森林の育成、保続を図り、森林の質的内容を高めるための「育林研究」。

森林保護管理技術の高度化。特に、松くい虫被害の軽減や突発的に発生する樹木の病害虫の被害を未然に防止するため、「松くい虫防除研究」、「フクギの樹病研究」、「害虫に関する研究」。

林産物の生産・加工・利用技術の高度化。これは県産木材の高付加価値化と利用促進を図るとともに、特用林産物の生産を通じ農林家の所得向上を図るため、「木材利用研究」、「特用林産研究」。

緑地景観形成・保全技術の高度化。これは郷土樹種を活用し、安らぎや潤いのある緑地景観の保全・形成を図るもので、「緑化研究」。

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