「3・11東北大震災」
宮城県内被災地視察(政務調査)報告 その3

2021-06-10

【2日目:石巻市】

3・11東北大震災_宮城県内被災地視察_14.png二日目は、石巻市と松島町を視察しました。
まず、午前9時30分より約1時間、石巻市役所において、市の現状と課題などについて、復興政策課からレクチャーを受けました。復興政策課からは、大塚課長、中村課長補佐、佐々木主事のご対応を頂きました。
その後、被災現場、震災廃棄物置き場、焼却場プラント建設現場を視察するため、現地に向かいました。    
現地案内には、石巻市生活環境部災害廃棄物対策課阿部主幹にご同行頂きました。

石巻市内では、今回の震災によって災害廃棄物が616万3千トンも発生しています。これは、「福岡ドーム」2.3個分に相当します!  
そして、この量は、石巻市内で通常発生する廃棄物の、なんと106年分にもなるのです!!

そして、現在、市内には23か所の「災害廃棄物一時仮置き場」がありますが、ここに搬入されている災害廃棄物の量は305万トンに過ぎず(全体の49.5%。「福岡ドーム」1.15個分)、残りはまだ、市中各地に残余しているのが実態です。

「福岡 Yahoo! JAPAN ドーム」の容積は176万㎥。
阪神淡路大震災当初に大量に発生した、木質系を中心とした混合ごみの、発生・仮置搬入時の見かけ比重は平均で0.59 t/m3。ただし、仮置場において、飛散防止や火災防止(特に木質系災害ごみ)を目的とした散水および自重沈下によって1 ヶ月程度で見かけ比重は0.6-2.5 t/m3 程度に上昇。
従って、今回の東北大地震の震災廃棄物を、その中間の1.5t/m3とすると、
 ・女川町の震災廃棄物(44万t)は福岡ドームの容量17%相当
 ・石巻市の震災廃棄物(616.3万t)は福岡ドームの約2.3個分
 ・石巻市の仮置き震災廃棄物(305万t)は福岡ドームの約1.16個分

1ヶ所目に訪れた仮置き場は、石巻市川口町という地区です。ここは、旧山西造船跡地であり、6haの敷地に28万1千4百トンの震災廃棄物が仮置きされています。

その後、津波被害が最も激しかった南浜町に移動しました。この地区は、旧北上川の西側に位置し、石巻市役所から約2kmほどの沿岸部に位置しています。津波被害に加え、火災が広がった地域でもあり、昨年5月に訪れた時は、さながら空爆(体験したことはないが、おそらくこのような光景のことを言うのだと思った)の後のようでした。A

3・11東北大震災_宮城県内被災地視察_15.png2011年5月3・11東北大震災_宮城県内被災地視察_16.png今年5月