Ⅱ.視察報告:11月18日(月)

2.大野城市「大野城市立大野城中学校」(一部、中学校HPより引用)

次に視察場所したのは、大野城市「大野城市立大野城中学校」です。この中学校は、61年の歴史を誇る大野城市の基幹中学校です。

大野城中学校では、電子黒板を使ったICT(Information and Communication Technology)教育が導入され、活用されているということで、今回の視察先としました。

当日は、学校図書室でヒアリングならびに質疑応答を行いました。学校からは、木村千代治校長他、教頭が参加。市からは、吉富修教育長、見城俊昭教育部長他、教育委員会関係者が参加されました。

(1)ヒアリングならびに校内視察

①中学校の概要
挨拶する木村校長.jpg挨拶する木村校長まずはじめに、木村校長より中学校の概要説明がありました。

木村校長は、「大野城中学校はJR大野城駅から徒歩8分、西鉄白木原駅から徒歩3分と非常に交通の便が良く、周りにはマンションやビルが建ち並んでいます。卒業生の中には、井本市長や元ソフトバンク、現巨人の杉内投手がいます。校訓として「健康」・「敬愛」・「自律」を創立以来継承し、現在生徒たちは61年の歴史を糧に誇りを持って躍進する大野中学校をテーマに、日々、学習や部活動などに頑張っています。」と話をされました。

②授業参観
授業参観_1.jpg12:00より授業が始まりましたので、早速、電子黒板を使った授業を参観することとしました。
まず最初に見たのは理科の授業でした。当日の授業は電気の直流・交流を学ぶもので、先生が電子黒板を使い、子どもたちに判り易く電気の流れを説明していました。また、電子ペンを使い、電子黒板に絵柄や回答を書き込むなど、積極的に活用されていました。

授業参観_2.jpg次の授業参観は、英語でした。
英語の授業では、先生が教科書に沿った形で単語の説明をされていました。しかし、電子黒板を使った場面では、単に単語の発音と説明に使ったにすぎず、どうも使い込まれていないように思えました。

授業参観_3.jpg次は数学の授業でした。
ちょうど関数計算の授業中でしたが、ここでは電子黒板に対し、生徒が電子ペンを使って自分の回答を説明しているときでした。こうした使い方もあるという見本的な活用方法でした。

授業参観_4.jpg最後に、技術の授業でした。
ここでは、電子黒板を使って物の立体的構造の考え方について授業されていました。立方体の物体を斜めから見たときの辺の長さ、物体のそれぞれ角度の見方、考え方などを説明されていました。


③参観後の感想
今回、電子黒板を使った理科、英語、数学、技術の授業を参観しました。その感想について、以下に列記します。

  • それぞれ、子どもたちの電子黒板への集中は高かった(私たちが授業参観していたからかもしれませんが)。
  • 授業によっては、電子黒板を使う必要もないのではないかというものもあった(授業によっては先生が電子黒板を使い込んでないと感じた)。
  • 電子黒板より、逆に通常の黒板を使った方がいい場合もあると感じた。特に、数学の授業では、電子黒板が教室の右前方に設置されていたため、左後方の生徒からは電子黒板が見えにくく、生徒が自分の回答を説明するとき、電子黒板が生徒に隠れて見えず、なにを、どう説明しているのか判りずらかった。
  • 電子黒板は教室の正面においた方が見やすいのだが、先生が黒板を使用するため、電子黒板は教室正面の左右のどちらかに置くしかなく、そうすると後方の生徒からは見えにくいという問題があった。
  • 電子黒板を使用するにあたっては、電子黒板を見易くするために窓側のカーテンを閉めているが、そのため、教室全体がうす暗くなってしまい、教科書やノートが若干見えにくく、目を近付ける生徒もいた。芽が悪くなるのではないかと心配した。
  • また、廊下側の場所によっては、電子黒板に窓際の光が映り込み、画面がとても見にくかった。生徒が電子黒板の内容が見えないのではないだろうか。

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