県議会質問

2013年6月13日

Ⅰ.知事の基本姿勢について

(3)県が補助金や委託料を支出している、財政的援助団体等、いわゆる外郭団体問題について

3月に報告された、包括外部監査の結果、財政的援助や人的支援を行っている9つの団体に支出した総額113億9、200万円の委託料全てが、随意契約であることが判明しました。公平性、競争性かつ透明性から問題であり、しかも、再委託問題も指摘されたところです。

県下水道公社では、委託料67億円のうち、34億円は民間業者に再委託され、県社会福祉協議会の2億5,200万円の委託料のうち、3、100万円は、実質事業運営している県老人クラブ連合会に再委託されるなど、業務委託の不透明さも明らかになりました。
その結果、監査では、業務委託内容の不明確さ、見積もりに内訳がない、定額補助金の精算補助金の一本化、直接委託への改善など厳しく指摘を受けたところです。

そこで、財政的援助団体等の問題について、6点、知事にお尋ねします。
1点目は、随意契約問題についてです。総務省は、2006年に、随意契約について、都道府県に、契約は競争入札が原則であり、随意契約は例外。この原点に立ち帰り、国民の目線に立った厳格かつ徹底的な見直し方針を通達しています。この間、本県は、どのように随意契約を見直してきたのか、お尋ねします。また、この際、包括外部監査の指摘を踏まえ、随意契約のルール作りに着手すべきと思いますが、その取り組みについてお尋ねします。

2点目は、補助金などのあり方についてです。補助金や委託料等が、一度制度化されると既得権化されやすい性質をもつことから、これらをテーマとして包括外部監査が実施されました。このことについて、知事は、どのように受けとめ、改善していかれるのか、お尋ねします。

3点目は、県職員の派遣のあり方についてです。財政的援助団体への、県職員やOBの派遣は、その専門性から、人材を有効活用すべきと考えます。同時に、派遣人数や人件費のあり方については、費用対効果の検証を行うべきと思いますが、どのように取り組まれるのかお尋ねします。

4点目は、随意契約における再委託の問題についてです。包括外部監査では、県は再委託を承認する場合は、「再委託には業務指示が間接的となり、業務の質が低下するなどのリスクがあることを踏まえ適切に審査することが望ましい。」と、指摘しています。この指摘通り、再委託を見直すべきと思いますが、知事の考えをお聞きします。

5点目は、県有地の無償貸与問題についてです。県中小企業振興センターは、県から有償で借り受けている賃貸料を、県の補助金で充当し、実質無償で借り入れているとの報道があったところです。

このことについて、包括外部監査では、「県は本団体に県有地貸付相当額を補助金として交付し、本団体は県有地を無償で借り受け、賃貸料を支出しているようにみえる。このことは、県は県有地を実質的に無償で本団体に貸し付けていると評価されかねない。」と、現状と課題を指摘しています。

これまでの無償貸与ととられかねない取り扱いについて、今後、どのように対応されるのか、知事の考えをお聞かせ下さい。

6点目は、財政的援助団体や人的支援を行っている今後のあり方についてです。
今回の包括外部監査は、県からの支出金額、支出目的など、重要性が高いと判断された11団体が監査対象でした。

一方、2012年度の県の監査でも、抽出された61の財政的援助団体等が対象でした。この際、財政援助団体や人的援助団体全てを、今回の包括外部監査と同様の視点で、県が自ら検証すべきと思いますが、いつまでに、どのようにしていくのか、お尋ねします。

【知事答弁】
①随意契約について

  • 随意契約は、競争入札の方法によらないで任意に相手方を選択して締結する契約方法であることから地方自治法施行令及び福岡県財務規則により、契約できる場合を限定している。契約事務が適正に行われるよう、出納員研修や担当職員研修などで、その取扱いについて徹底してきたところである。
  • 国の通知を受け、公社等外郭団体との随意契約について、調査・点検を行い、企画競争方式の採用や県の直接執行といった契約方法の見直しを行った。財政的援助団体等の随意契約に関する包括外部監査の内容も踏まえ、競争入札の採用や県から直接委託ができないかという視点で点検作業を進める。その際、必要に応じ外部有識者の意見もお聞きしてまいる。

②補助金などのあり方について

  • 包括外部監査では、補助の目的、対象経費及び補助率が不明確な補助金がある、また、業務委託について、随意契約の理由が、不明確な契約があるという報告を受けている。補助金については、その適切な運用を図るため、補助の目的、対象経費、補助率等の見直しをしっかりと行っている。
  • 業務委託については、財政的援助団体等との随意契約は、業務の専門性や特殊性など理由が明確なものに限定すべきであることから、随意契約について、その合理性を再度点検し、理由を精査するとともに、理由が明確でないものは、競争入札や公募といった契約方法への変更を検討していく。

③県職員の派遣のあり方について

  • 県では、公益的法人等への派遣法や派遣条例に基づき、人的援助が必要と認められ、人事委員会規則で定めた団体に対し、職員を派遣している。
  • 退職者については、県行政の機能を補完・分担する団体からの要請に基づき、団体の職務内容や職員の経歴などを勘案の上、適任者を推薦している。
  • これらの人的支援により、県の施策の円滑な推進と、県行政の知識・経験を有する人材の有効活用を図っている。
  • 人的支援は、県の事務・事業との関連性、社会的ニ一ズ、県政における優先順位等を検証した上でその適否を判断し、必要な人員を派遣しており、所期の目的を達成したものは派遣を取り止めるなど、常に点検・見直しを行っている。
  • 人件費については、派遣職員に対しては県に準じた給与が、退職者に対しては、団体がプロパー職員との均衡を図りつつ自主的に決定した報酬や給与が支払われている。
  • 人的支援に当たっては、公益的法人や団体が担う事業の公益性、支援の必要性について、検証・検討をしっかりと行っていく。

④随意契約における再委託の問題について

  • 再委託は、高度な専門性や特殊な技術、効率的な業務遂行の必要性から、県の承認を受けた上で受託業務の一部について行われるもの。
  • 包括外部監査報告では、県の承認を受けずに実施された再委託があるといった手続上の問題のほか、承認に当たっては、再委託が情報漏浪や責任の所在が不明確となるリスクなど、様々なリスクを包含していることを踏まえ、適切に審査すべきことが指摘されている。
  • こうした点を踏まえ、書面による県の承認を得ずに再委託を行った?つの団体については、今後、書面による承認手続を徹底するとともに、再委託の承認を行う閨係各課全てに対し、今回、指摘を受けた再委託が有するリスクを踏まえ慎重に承認手続をとるよう徹底していく。