県議会質問

2013年6月13日

Ⅳ.教育問題について

(1)県立高校の「オール・イングリッシュ」授業について

新学習指導要領の完全実施に伴い、今年度から、県内95校の県立高校では、入学してきた1年生から、順次、英語の授業は、「先生も生徒も英語による授業」、いわゆるオール・イングリッシュが導入されました。

これまでの中学校3年間で、日本語を中心とした英語の授業に慣れ親しんだ生徒にとっても、高校の先生にとっても、新たなオール・イングリッシュの授業には、期待と不安が入り混じった1学期のスタートとなりました。そこで、授業の工夫・改善など、さまざまな導入後の効果や、改善点が表われてくる時期ではとの思いから、会派で、5月に県立3校の視察を行いました。

1つの学校は、英語科を設置している県内4高校の1つで、英語科が設置されて20年、県教育委員会から「先進的英語教育開発・実践事業」の指定も受けている学校です。

あとの2校は、普通科で、これまで日本語で英語の授業を進めてきた学校です。この視察を通して、見えてきた成果と改善点をもとに、以下5点、教育長にお尋ねします。

1点目は、オール・イングリッシュ授業の周知徹底についてです。
入学させる中学側と、受け入れる高校側双方に、オール・イングリッシュ授業の趣旨を徹底させるため、導入までのこの間、どのように対応され、どのような共通理解を深めてこられたのか、お尋ねします。

2点目は、視察から見えてきた、中学校の英語力対策についてです。オール・イングリッシュの授業を成立させるために、中学英語段階のスピーチ、リスニングという英会話力が習得出来ていない生徒へ、どのように取り組んでいくかが課題であると、視察先で指摘を受けました。中・高の連携により、そのつなぎがスムーズにいくように、どのように対処されるのか、お尋ねします。 

3点目は、視察から見えてきた成果と改善点についてです。英語科の1年生の授業は、先生の能力が高く、発音も母国語として英語を話すネィティブ・スピカーと変わらないものでした。時折、日本語で言い換えられる時もありましたが、ほぼ英語の授業でした。先生の問いかけにも、英語で答える生徒が大半で、入学してわずか1ヶ月の英語力と意欲の高さに驚いたところです。 

先生が留学などで、英語力に磨きをかけられていることも、その一因です。一方、普通科2校の英語の授業も、ほぼオール・イングリッシュで、先生の英語での質問に対しても、生徒は元気良く英語で応え、楽しく学んでいました。昨年度から準備にとりかかり、その努力が表れていた授業でした。
 ただ、文法だけは、日本語での説明が多くなる実態も明らかになりました。

さらなる、オール・イングリッシュ定着のため、教える側の人的支援策として、ALTの充実や複数の英語教員による授業など、教職員定数増と配置について、どのように考えてあるのか、お尋ねします。

また、教員の英語力向上のために、夏季研修中に英語圏への短期留学の制度化など有効と考えます。これからの英語研修の充実のため、どのように研修制度を体系的に整備されるのか、お尋ねします。

(2)英語力向上のための教育環境整備について

音楽室や化学室、パソコン教室のように、その科目の専門性に対応するために、特別教室が各学校に設置されています。
オール・イングリッシュ授業にも英語専用特別教室は不可欠と考えますが、その設置は、半数ほどにとどまっています。また、視察先の学校では、プロジェクターによる授業が大きな成果を上げていました。

視察先3校すべてで、スクリーンとUSBメモリー対応のプロジェクターや、電子黒板などがあれば、時間をかけて教材研究された授業が、生きた授業として効果を発揮し、音読指導などの創意工夫、効率アップされた授業が展開出来ると、強く要望を受けたところです。

すでに、この授業形態は、「未来の授業」として、電子黒板とタブレット端末を活用し、デジタル教科書を活用した授業が、3月に文部科学省で小・中学校の模擬授業として実施されました。

私立の学校では、すでに小学校段階から導入した学校もあり、ノートとプリント不要の授業が行われています。

有効性が証明されているプロジェクターを、1教室に1つ常備することは、英語の授業のみならず、すべての授業での効果を高めます。早急に整備すべきと考えますが、プロジェクター設置に向けた、迅速な取り組みについて、お尋ねします。

あわせて、英語特別教室の全校設置や電子黒板の常備など、オール・イングリッシュ授業を支える教育条件の整備など、視察で見えてきた教育環境整備に、今後、どう取り組まれるのか、お尋ねします。

(3)大学受験について

今年度入学した高校1年生は、3年後に大学入試を迎えます。この間に、大学入試が変わらなければ、高校は入試対策重視の授業に転換せざるを得ません。この矛盾を解消しないままで、どのようにオール・イングリッシュ授業を進められるのか、お尋ねします。